ロサンゼルス日和-The heart of it-

ロサンゼルス在住です。アメリカ生活のあれこれ。

豊かすぎる日本

ニューヨークから久しぶりに日本に戻ってくると、今までは気がつかなかった日本の特徴に驚くことがあります。

例えば、物が多い!ということ。

特に東京では本屋の品揃えの豊富さは素晴らしいですね。

1つの主要駅の周りに大型書店が何店舗もあります。

そして、各々の書店の品揃も抜群です。よほど古い本や専門書は別として、ある程度需要がありそうな本であれば、置いてありますよね。

東京駅の前にあるKITTE(キッテ)と言うビルに遊びに行った時。中はすごくお洒落で素朴な、洗練された雑貨・服・アクセサリー屋がずらり。

有名ブランドではなく、価格帯も良心的。

ただ、似たようなコンセプトのお店が多く、逆に購買意欲がなくなりました。

文房具屋でも、ボールペンだけで何十種類、消しゴムだけで十何種類もの選択肢があります。

だから、渋谷ロフトで手帳を買っても、「東急ハンズにはもっと可愛い手帳があったかもしれないなぁ。」とか、考えちゃうわけです。

これが豊かすぎるということです。

ニューヨークは世界の先端を走っている街です。

もちろん大型書店もありますが、私からすれば、品揃えは微妙です。

文房具だって微妙です。Staplesのような文具店もありますが、ボールペンの選択肢はせいぜい数種類。値段もそこそこ高く、クオリティも微妙です。

最初のうちは「アメリカの文房具は本当に良くない」と苛立っていましたが、住み始めて2年が経った今、そうは思わなくなりました。

だって、それを買うしかないのですから。

逆に色々な選択肢からお気に入りの1つを選ぶ労力を必要としないし(もう半ば諦めなのかもしれないけど。笑)、ストレスフリーです。

服なんて、BANANA REPUBLICJCrewでしか買いません。欲しい物がなかったら買うのを諦めて、新作が出るのを待ったりします。

東京に住んでいた時は、ルミネ、マルイ、西武、東武を1日でハシゴして、服を買ったりしていました。

 

日本では、物が豊かすぎることに疲れ果てている人も多いと思います。

だから、『ぼくたちに、もうモノは必要ない。[ 佐々木典士 ]』など、少ない物で豊かに暮らそうという考えをテーマにした本が売れているのでしょう。

私は、日本の文房具のクオリティーは本当に高いと思いますし、実はジェットストリームを10本まとめ買いしてアメリカでも愛用しています。

しかしながら、選択肢の多さ製品クオリティの高さは、買った直後だけ満足感を得られますが、しばらく経つとまた新しい物が欲しくなる、麻薬のような存在なのかもしれません。

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